こんにちは、ぷんたろうです。
かれこれ半年以上が経過してしまいましたが、2018年12月に南コーカサス地方の3カ国であるアゼルバイジャン、ジョージア(グルジア)、アルメニアを巡る一人旅をしてきましたので、いろいろ紹介したいと思います。
前回の記事では、アゼルバイジャンの首都バクーからシェキへの移動についてご紹介しました。今回はシェキの街についてご紹介しようと思います。
前回の記事はこちら↓↓↓
ホテル「キャラバンサライ」
キャラバンサライは、大昔シルクロードを行き来していたキャラバン隊が寝泊まりしていた宿を、今風のホテルに改装してあって、実際に止まることのできる歴史を感じられるホテルです。僕も1泊しました。
首都のバクーからバスに乗ってくると、シェキのバスターミナルに到着しますが、そこからはやや離れています。場所的にはこんな感じ。
頑張れば歩けなくはないと思いますが、舗装がガタガタだったり、歩道は石畳だったり、なにより結構な上り坂なので、スーツケースを持っていたりすると結構しんどいかもしれません。ここは文明の利器に頼ってもいいと思います。僕も、バスターミナルに到着したのが21時半頃であったし、スーツケースも持っていたし、辺りも真っ暗になっていたので、バスが着くや否や「待ってました!」と言わんばかりに登場し「Karvansaray?」と声をかけてくれた運転手のタクシーを利用しました。バスターミナルからキャラバンサライまでは5マナトでした。
そんなキャラバンサライの、まずは外観からどうぞ!
エントランスの扉は、シェキに行ったことのある人やこれから行こうと考えていろいろ調べている人たちは皆さん実物だったりインターネット上の画像だったりを1回は見たことがあるのではないでしょうか。
キャラバンサライの建物にはおみやげ屋さんも入居していて、上の写真で白いバスの進行方向の道に沿って並んでいるアーチ型の窓の部分がおみやげ屋さんの並びです。壺屋の店主が外に座っておられたので、遠くからズームで写真を一枚失礼しました。こちら。
おみやげ屋さんの並びを下っていくと、端っこに郵便局もあります。壁にくっついている緑の箱がポストですね。
キャラバンサライの中に戻って、こちらはレセプションの様子。
エントランスの小さい扉をくぐるとこのようなレセプションになっています。実はこの写真の左の切れて見えない部分に、ホテルのスタッフが待機している部屋があって、僕が訪れた時は、扉をくぐってキョロキョロしていたら、ホテルのおじさんが出て来てくれました。
こちらは中庭です。中庭の写真もたくさんの人がブログなどにアップしているので、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。でもみなさん!僕は、夜景も撮っちゃっています(笑)
僕もシェキに来る前に色々なブログでこの中庭の写真を見ていたので、「おー、ついに来ちゃったかー」と一人でうっとりしてしまいました。
こちらは回廊の写真です。
ではいよいよ部屋をご紹介します。
僕が泊まったのはツインルーム。1泊50マナトでした。ツインルームを選んだわけではなくて、おじさんが通してくれたのがツインルームだっただけです。僕としては一人旅だし、シングルルームでも良かったのですけどね。でも結果的には広々使えてツインでよかったなーと思います。
僕が訪れたのは冬でしたが、石造りの部屋の中は暖房がほんのりと暖かく寒さは感じませんでした。トイレは水洗式でしっかりと流れるし、写真には撮ってありませんが、シャワールームの手前の空間に給湯器があってその給湯器のスイッチを入れれば、しっかりと熱いシャワーも出て来ます。ただ、トイレ部分とシャワー部分とを隔てるものがシャワーカーテンしかないので、シャワーを浴びるとトイレの床がビショビショになります。サンダルとか持っていると便利かもしれませんね。
タオルも部屋に置かれているので、持参されなくてOKです。ただ、歯ブラシやシャンプーなどのアメニティはありませんでしたのでこちらは持参されて下さい。
それから、部屋ではWi-Fiはほぼ捕まえられなくて、レセプションのロビーで捕まえられました。
ハイシーズンの夏は大人気で予約が取れないほどになるそうです。また、インターネットでの予約は受け付けておらず、電話かレセプションでの直接予約かの2択のようです。夏に訪れてみようと思っている方は、日程にかなりの余裕を設けて行くか、事前に電話で予約して泊まれることが確定してから旅行計画を立てるか、になるのかなと。ちょっと旅行のハードルが上がるかもしれませんね。
なお、英語が通じなかったと書かれている記事やレビューもありますが、もしかしたらもう英語の心配はないかもしれません。僕の受け付けをしてくれたおじさんも、チェックアウトの手続きをしてくれた若いお兄さんも英語で応対してくれました。
以上、キャラバンサライのご紹介でした。僕はシーズンオフの冬に訪れたこともあって、完全に予約なしで訪ねて行ったのですが、たまたま泊まることができました。
でもですね、初めから予約なしで行こうと思っていたわけではなくてですね。上に書いたような、予約でいっぱいで泊まれないこともあるとか、インターネットでの予約は受け付けていないとか、英語が通じないという情報を、事前に収集していたので、実はバクーからシェキに向かうバスに乗る前、May 28駅から歩いて10分ほどのところにあるツーリストセンターを訪ね、アゼルバイジャン語はもちろん英語もままならない僕の代わりに予約を取ってもらおうとしたのです。しかしスタッフたちもインターネット予約ができないことを知らなかったようで、Booking.comを開いたPCを渡され「それで予約していいよ!」なんて言われてしまい、でも僕自身も「インターネット予約ができないんだよ、だから代わりに電話してよ」という意図がどうにも伝えきれず、止む無く予約なしで突撃してみることにしたのです。
予約なしで訪ねたのはこんな理由があったからなのです。だから内心、「空き部屋がなかったらどうしよう」と、かなりビクビクしながら訪ねて行きました(笑)レセプションで「いいよ泊まれるよ」と言われた時は本当にホッとしました。
レストラン「ガガーリン」
シェキを訪れた人が皆さん食されているピティという料理を、僕も例に漏れず食べて来ました。訪れたのはレストラン「ガガーリン」。今にも宇宙に飛んで行って名言を残してしまいそうな名前のレストランですね。場所はキャラバンサライホテルから歩いて5分くらいといったところでしょうか。ちょっとですね、石畳の坂がきつかった。
キャラバンサライホテルのエントランスの前に立つと向かいにシェキパレスホテルという豪華なホテルがあります。このホテルの脇の石畳の坂を登ります。シェキパレスホテルの敷地にそって坂を登って行くと、ガガーリンの看板が見えて来ます。
塀に囲われているので入りづらい雰囲気がありますが、門をくぐって中に入ると、奥から店員さんが出て来てくれました。「Where are you from?」と聞かれたので「From Japan!」と答えると「Oh〜Japan! Made in Japan! Made in Japan!」と歓迎(と僕は思っている)してくれました。メイドインジャパンはシェキにも浸透しているのだなと、少し嬉しくなりました。
冬だったし、他にお客さんもいない時間帯だったのか、テラス席ではなく、暖房の効いた奥の個室に通されました。
メニューブックは写真付き。せっかくなので撮ったページ全てアップします。
ピティは最初のページの一番下にありますね。
で、こちらがピティです。お値段は控え忘れてしまいました。すんません。
まずパンが出てくるので、それをちぎって小さくしてお皿に入れます。次に茶色の壺に入っているスープだけをパンにかけます。パンはスープでふにゃふにゃにして頂きます。茶色の壺に残った羊肉やお豆さんなどはスプーンで混ぜて頂きます。小さいお皿に乗っているのは玉ねぎです。お好みでどうぞ。
食べた感想ですが、正直に言うと僕の口には合いませんでした。脂っこいのと羊のクセと酸味のある赤い香辛料がどうもダメでした。ゆっくり食べていて冷めてしまったのも原因かもしれません。パンを一通り食べて、壺のお肉は半分くらい頑張って食べて、ごめんなさいしてしまいました。内心「残しやがってこのやろー」と思われていたかもしれませんが、お店のご主人は笑顔で送り出してくれました。ごめんなさい。
「シェキ・ハーン宮殿」
こちらもシェキの見どころの一つです。その昔、この地域を統治していたシェキ・ハーンが夏を過ごすために建てたと言われている宮殿で、夏の離宮などと呼ばれたりも。
シェキ・ハーン宮殿はキャラバンサライホテルから歩いて行くと15分くらいです。ただ、坂がめちゃめちゃきつい。
キャラバンサライのエントランス前からアスファルトで舗装されたメインの道路を登っていきます。右手にシェキパレスホテルを見ながら。もう一回言います。坂がめちゃめちゃきつい。
しかし途中の建物は素敵。
坂をずんずん登って行くと下の写真の奥に写る石垣と、その向こうに城塞が見えて来ます。
見えて来た石垣の上に上がると、下の写真のような広場になっています。写真撮るのが下手くそすぎて夕方みたいな暗さですが、これ、朝10時過ぎです。
この広場の奥にある門がシェキ・ハーン宮殿への入り口です。看板に「SHAKI KHAN PALACE」(シェキ・ハーン宮殿)と書かれています。
門をくぐってちょっと進むと右手にこんな形の建物が見えます。
今は博物館として使われているようですが、昔は教会だったみたいです。何度も言いますが、朝10時過ぎの写真です。撮るの下手くそすぎ。
この博物館を右手に見ながら道を登って行くと左手に宮殿への入り口の門が見えて来ます。例のごとく暗くなっていますが、朝10時過ぎの写真です。いい加減上達しろよってね。
上の写真を撮っている時に、この門の向かいにあるお土産屋さんのおばちゃんに「マグネット、マグネット」と声を掛けられました。「お土産にマグネットはどう?」とのことだったようで、店内でいろいろ見せてくれました。入店してしまった手前、何も買わずに出るのも忍びなかったのでマグネットを2つ買おうかなと思って、3マナトのマグネットを2つ手に取り10マナトを出したら「お釣りがないわ」と言われ、僕も細かいのがなかったので、「じゃあもう1つ買って9マナトね、お釣りはいいや」って感じで3つ買って来たんですが、おばちゃんはどうも納得がいっていない様子でした。僕何か悪いことしたかな…
ま、そんなこともありつつ、いよいよ宮殿の門をくぐります。門をくぐると綺麗な建物が姿を現しました。
建物の中は撮影が禁止されているので写真はないのですが、中の装飾やステンドグラスも非常に美しいものでした。ホント写真に収められなかったのが残念。でも実際に足を運んだ人だけが特別に味わえるものというのもまたそれはそれでいいのかもしれませんね。
ちなみに入館料は3マナトです。中に入りたいなーと思いつつキョロキョロしながら宮殿の裏手に回ったところで、ガイドさんたちの詰所のようなところからおじさんが一人出て来て「中に入りたいのか?」と聞いてくれ、そこで料金を払いました。解説ガイドをつけるとさらに2マナトかかりますが、解説ガイドつけてもつけなくても係の人が一緒について中に入って来ます。禁止されている館内の撮影を客が勝手に行なったりしないようにするためだと思います。
「ハウス・オブ・シェキ・ハーン」
シェキ・ハーン宮殿が夏の離宮と呼ばれるのに対し、ハウス・オブ・シェキ・ハーンは冬の離宮と呼ばれます。こちらもステンドグラスの美しい宮殿で、シェキ・ハーン宮殿からは離れたところにあります。地図で言うとこの辺です。書くのが面倒くさくなっちゃいそうなので以降「ハーン・ハウス」と書きます。
こちらはキャラバンサライから、距離的には歩いて10分かからないくらいで行けます。が、結構迷ってしまいそうな、住宅街を進みます。写真付きで道案内をしたいと思います。
キャラバンサライのエントランスに立って、向かいの建物の外壁を見ると、「ハーン・ハウス、こっち」の青い看板が貼られています。下段に英語で書かれているので、お分かり頂けるかなと。
この矢印の方向に、このような路地を進んでいきます。狭い路地ですが、時々大きいトラックも走って来ますのでお気をつけて。
路地をずんずん進んでいくと、ちょっと広い交差点に出ます。
この交差点に立ってやや左を向くとこのような路地が見えます。交差点の左手に立つ木に先ほどと同じような看板が貼られています。
上の写真で、奥の方に白い車が止まっているのをご覧いただけるかと思いますが、この方向に進みます。キャラバンサライをチェックアウトした後なので、スーツケースを持って来ていますが、運ぶのが大変でした。ホテルで預かって貰えばよかったなとすごく後悔しました。
白い車が止まっている路地の入り口に立つとこんな景色です。
この路地を道なりに進んでいくと、途中の壁にまた「ハーン・ハウス、こっち」の看板が貼られていて…
上の写真の右奥に進んでいくとこのような路地が続いていて…
途中に塔が見えたりして…
すると、このような場所に出ます。
上の写真の中央にそびえる木にもまた「ハーン・ハウス、こっち」の看板が貼られています。ちょっと看板に近づいてみます。
上の写真の右奥に向かってまた路地が1本伸びているので、これを進みます。すると右手にこのような門が見えて来ます、これがハーン・ハウスの入り口です。
この門をくぐるとハーン・ハウスがお目見えします。
こちらは入館料が3マナトで写真撮影代が2マナトの合計5マナトで、解説ガイドをつけるとさらに2マナトかかりますが、やはりシェキ・ハーン宮殿と同じく、解説ガイドをつけてもつけなくても係の人は一緒に中に入って来ます。シェキ・ハーン宮殿のときと同じく、入りたそうな雰囲気を醸し出しながら建物の右下のあたりをキョロキョロしながらウロウロしていたら、今度はおばちゃんが出て来てくれたので、料金を払いました。ハーンハウスは館内での撮影が許されているので、こちらでは写真を撮りました。一挙公開!
以上、ざっとハーン・ハウスの内部の写真でした。ステンドグラスやきらびやかな壁の装飾が綺麗でした。一番下の写真みたいに、こうして窓から外の景色を眺めていたのかなぁ。なんて思っちゃったり。
シェキのバスターミナル
バクーからのバスが発着するシェキのバスターミナルについても少しご紹介しておこうかなと思います。
上に書いて来た一通りの観光を終えて、キャラバンサライの前からタクシーにてバスターミナルに戻りました。帰りのタクシーは3マナトでした。前日の晩にバスターミナルからキャラバンサライまでお願いしたときは5マナトでしたので、ドライバーによって料金が異なるようです。もしくは夜間割増か上り坂割増(←何それ)ですね。
帰りのタクシーの運転手さんはおじいちゃんでしたが英語でいろいろと話しかけてくれました。トランクへの荷物の載せ下ろしも手伝ってくれましたし、バクーへ行くなら小さいバスだと早いよとアドバイスもくれました。親切だったので、お釣りはチップとしてお渡ししておきました。
バスターミナルは黄色い建物で、建物を囲むようにぐるっとロータリーになっています。こちらはチケット売り場と待合所の様子。ベンチが並ぶエリアの青い看板がチケット売り場の目印です。
こちらがチケットブース。ブースの窓に行き先と時間と、なぜかバスの車種が書かれているので、時間を指定してチケットを買います。
僕は14時発のバスにしました。バスの車種はヒュンダイです。こちらは購入したチケット。バクーから来た時は8.4マナトでしたが、バクーへ戻る時は9マナトでした。運行会社の違いかな?
バスの時間を一切知らずにバスターミナルに出て来てしまって、チケットを買った後、バスの時間まで1時間半ほど時間を持て余してしまったので、表通りにでも出て散策してみようかなと思ったのですが、表通りからバスターミナルへの出入り口付近でタクシーの運転手による客引きも行われていたので、面倒臭そうだと思って、ベンチに座って時間を潰しました。そんな時、ベンチに座っていると何やら視線を感じたので顔をあげてみたら、向かいのベンチからそれはとてもとても可愛いお坊ちゃんがこちらを見てニコニコしていましたので、お父っちゃんと一緒に写真を撮らせてもらいました。
バスターミナルには、お坊ちゃんの写真の奥の方に写っていますがコンビニのようなお店があったり、写真には撮っていませんがコイントイレもあるので、バスに乗る前にいろいろと準備ができます。
出発の30分くらいになって、バスがやって来ました。こちらは乗り場の看板です。行き先ごとに乗り場が分かれているようです。バクーから来たときに乗ったバスと同様、フロントに行き先が書かれているので、確認してから乗車しましょう。
こちらがバクー行きのバスです。
って、思いっきりベンツやないかーい!ヒュンダイどこいったー!ま、別に熱烈にヒュンダイのバスに乗りたかったわけではなく、単に時間だけで選んだので、どんなバスでもよかったのですが。
以上、シェキのバスターミナルのご紹介でした。
まとめ
日程的に1泊しかできないのに、朝の活動開始が遅くて、バクーに戻るバスの時間もろくに調べていなかったので、僕が行けたのは、シェキの中でも本当にごく限られたエリアだけでしたが、実際のシェキの街はもっと広いです。
また、シェキのことについて書かれている他の方のブログを読むと、シェキから車でちょっと行ったところにある、キシュという村のアルバニア教会という小さなかわいらしい教会にもみなさん行かれているようですが、僕は時間の関係で行けませんでした。帰りにバスターミナルまで乗ったタクシーの運転手さんにも「アルバニアチャーチには行ったかい?」と聞かれました。行きたかったのですが、残念。また次回に持ち越します。再び来れるといいのですが。
以上、古都シェキの街のご紹介でした。シェキに行ってみようかなと考えている皆さんの参考になれば嬉しいです。